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Bookmark Nagoyaで刺激を受ける

 今、名古屋市内で「Bookmark Nagoya」というイベントが催されている。書店や古本屋、カフェなどの51店舗が参加している合同イベントで、本や書店に親しむのが狙い。著名な方を招いてトークショーを開いたり、絵葉書や映画のパンフレット、全国各地のフリーペーパーを展示したり、一箱古本市なんていうフリーマーケットをしたり、とにかく紙媒体にまつわるいろんな事をしている。先日の日曜日は、新栄のカフェパルルで、『ku:nel(クウネル)』の編集長をされている岡戸絹枝さん、『日々ごはん(著/高山なおみ』などを発行しているアノニマ・スタジオの丹治文彦さんのトークショーがあった。
 
 クウネルは“ストーリーのあるモノと暮らし”をテーマにしている雑誌だ。クウネルを最初に見た時の印象は“白い”だった。そして何号目だったかは忘れたが、蒲郡市にあるカフェ&ショップが紹介されていた時は“悔しい”と思った。東京の大手出版社が見つけるなんて…。しかもかなりページを割いているし。対抗しているわけはないんだけど(というか相手にしてもらえない)、やられたっ!と思った。
 1月末に発売されたクウネル36号もそうだ。“お初のこと。”と題し、赤ちゃんのお食い初め、メキシコのオアハカの骸骨祭り、福井の報恩講料理(親鸞聖人の命日を祝う際に食べる精進料理)などが紹介されている。ものすごい組み合わせである。しかも個人的にオアハカには行ったことがあるし(骸骨祭りは見たことないが)、報恩講料理も食べたことがある。なぜか、またやられたっ!と思った。
 
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 そんな数々の興味深い企画を立てるクウネルの編集長とは、一体どんな人なのか。司会進行役の書店主に紹介されて登場した編集長、岡戸絹枝さんは、業界人のようなギラギラ感はなく、山間の小中学校の校長先生のような柔らかい雰囲気のある方だった。服も靴もリュックも黒に統一し、ショートカットがよく似合う。何色だったか忘れてしまったが(目立った色じゃなかったような)、メガネもかけていらした。
 少し照れながらも、岡戸さんは制作秘話やプライベートについて包み隠さず話してくださった。驚いたのはマガジンハウスに入社する前、ベースボールマガジン社を受けようとしていたこと。そんなに野球が好きだとはとても見えない。でも、スポーツが趣味のようで、今もテニスをしたり、フィギュアスケートの観戦をしたりしているそうだ。
 “古いものには全て価値がある”という信念を持ち、誌面は一つのものを深く掘り下げるために読むページを増やし、スタッフがやりたいこと、伝えたいことを誌面にしているという。どの雑誌も同じことを思い、考えて誌面作りをしていると思うが、クウネルの企画は幅広い世代の読者の心を掴んだと思う。
 
 トークの後は質問タイムも設けられていた。聞きたいことは山ほどあったが、サッと手を挙げたお客さんのほとんどが「オリーブ、大好きでした」「ずっと愛読してました」と挨拶される。実は岡戸さんはオリーブの編集長も歴任されていた方なので、お客さんのほとんどがオリーブ少女といわれていた方々だったようなのだ。ワタシはオリーブを読んだことも買ったこともあるけれど、定期購読するほどの情熱はなかった。あの頃、夢中になっていたのは、オレンジページやdancyu、ラパンだったからなぁ。何て挨拶しようかしらなど考えているうちに、タイミングを逃してしまった。

 当然、心の中はもやもやだ。滅多に会えない方と話すチャンスを逃すなんてもったいない。休憩時間に外へ出たら、岡戸さんが書店主の方々と話していた。リュックを背負い、片手にはカジタコーヒーの紙袋。帰り支度をしているような感じだった。友達が今がチャンスと背中を押してくれたが、なかなか話を切り出すことができない。もたもたしていると、「もう帰られるんですか?」と友達が声を掛けてくれた。そのおかげで、なんと半径一メートル以内でお話することができたのです。50代前半というのに肌がとってもキレイ!もっと聞くべきことがあったのに、前述の、やられたっ!と思った話ばかりしてしまう。でも、夢のような時間でした。握手もしておくんだったなぁ~。

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 岡戸さんの次に話をされた丹治さんもとても気さくな方だった。以前は別の出版社にいらしたそうだが、30代の時に何を核にして編集に携わっていくかを決めたという。そのテーマが“ごはんと暮らし”。料理家の高山なおみさんと仕事をするために3年待ち(今でこそ笑い話だが、妙な思い違いがあったらしい)、彼女のエッセイ『日々ごはん』は昨年4月で10シリーズ目に突入。その根気と情熱が凄い。
 高山なおみさんは知っているが、本は一度も買ったことがない。カフェパルルの隣で、本の販売もしていたので、『おかずとご飯の本』を購入した。料理本を買う時の決め手は、まず写真がキレイなこと。次にレシピが分かりやすいこと(作業工程は少ないもののほうがいいと思う。多いと作る気がなくなる)。そして、必要な調味料の代用品が書いてあること。『おかずとご飯の本』はすべてを満たしていた。さらにイワシの捌き方、包丁の研ぎ方、タレやツユなどの作り方が添えてあるのもいい。結婚してから料理をサボるようになったので、もう少しマジメに料理をしようかなぁという気になった。

 そうそう、イベント終了後に丹治さんとも半径一メートル以内でお話することができたのだ。なんと、名刺までいただいてしまった!丹治さんは出版だけでなく、料理教室やワークショップ等、さまざまなイベントも企画されている。その時代に必要な本を手掛けていきたいと語り、非常にバイタリティーあふれる方だと思った。

 午後2時から始まったカフェパルルのイベントは夕方5時過ぎに終了。ものすごく刺激を受けた私と友達は、その後も「Bookmark Nagoya」に参加している書店・ショップ巡りをした。このイベントは3月29日まで。後半戦もイベントが目白押しなので、お時間ある方はぜひ。(まり) 
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MARUKA-DO

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東海地方を縦横無尽、
全国各地に神出鬼没の
取材・執筆・編集事務所。
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まさ…岐阜・揖斐川町出身
まり…愛知・尾張地方出身
2003~2019愛知県知立市在住
2019~岐阜県揖斐川町在住

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