先日、下呂へ取材に行く途上、久々に関市北東部の上之保地区を通ってみました。

かつては武儀郡上之保村だったこの地区は、明治22年(1889)の町村制施行による村の発足から平成17年(2005)の関市合併まで、どことも合併しないまま116年間“独立”を保った小さな村でした。村だった頃に始められた柚子加工品生産が県内では割と有名で、あと上の写真の街灯カンバンに見える神道系新興宗教団体の本部があることが知られています。

極小町場が形成されている中心集落の真ん中に、使われなくなった昭和40年(1965)築の旧役場が残っています。その前庭に、石造りの立派な台座に乗っかった記念碑めいた球体を発見。こういうところに建つ記念碑はだいたい御影石製と相場が決まっているので、これはちょっと珍しい。


何かと思って近づくと、なんとタイムカプセルなのでした。タイムカプセルって普通、地中に埋めるものじゃないの⁉(これとか→
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村制100周年を記念して平成元年(1989)に設置されたもので、記念碑とタイムカプセル兼ねたマニアックな代物なのでした。

しかもデザインが凝ってて、全面にあしらわれた稲穂と麦の中に、なぜかカエルを背後から襲おうとする小型竜が!村の伝説か何かでしょうか…。

開封予定は、設置から50年にあたる2039年。その年だと関市への合併からすでに34年も経ており、行政が大々的なセレモニーを催すかどうか…。今から17年後なら、運がよければまだ僕も生きているだろうから、このタイムカプセルがどうなるか絶対に確かめたいと思います(たぶん忘れる)。
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