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いぬあたま紀行~碧海編

 春夏秋冬叢書「そう」60号連動ネタ。犬頭神社は、豊川市千両町(宝飯郡)のほか、岡崎市宮地町(碧海郡)にもあります。
 犬が鼻から上質の白い絹糸を吐き出し、それが特産品として貢進された…という伝説の元ネタ(?)は、平安時代末期の説話集「今昔物語集」に載っている一編なのですが、その話の書き出しは「昔、三河の□□郡の郡司に本妻と第二夫人がいて…」というもの。原典でも□□郡は伏字になっているので、どっちが本家かはわかりません。どっちも絹糸産地だったのは確かで、漠然と三河全体を象徴をする物語として捉えておくのがいいのでしょう。
 で、岡崎の犬頭神社。

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 正式名称は「糟目犬頭神社」で、糟目神社と犬頭大明神が明治4年に合祀されてこの名になりました。糟目は旧所在地(上和田町)の地名。
 このあたりの神社では珍しい浮彫の標柱がポイント高いです。

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 この神社の見どころのひとつは、家康の重臣である「本多作左衛門重次誕生地之碑」でしょうか。ほかにも見るべきものや普段は見られない文化財などがあるのですが、近々女性取材記者が別の媒体でこの神社の紹介記事を書くそうなのでこのへんで…。

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 本誌では、足山田の足は犬の足の意味である、という伝承を紹介しましたが、糟目犬頭神社から南へ2キロほどの下和田町には、犬頭と対を成すような「犬尾(けんび)神社」があります。
 この頭と尾は、糸伝説とはちょっと違う話。白犬が、大蛇がいることを主人に吠えて知らせると、主人は「無礼なり!」と怒って犬の首をはねてしまい、頭の方は大蛇に噛み付き、尻尾の方はここに飛んできたとか…。

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 こちらへは3年前の秋、女性取材記者が祭礼の取材で来ています。例大祭に巨大な幟を立てるというので写真を撮りに行ったのですが、むちゃくちゃデカくて驚いた。4歳児(当時)も興味深げに眺めております。
 この二社については、我々が編集補助で関わった岡崎市制100周年記念事業の「岡崎まちものがたり」の六ツ美西部学区版六ツ美北部学区版をご参照ください。

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 あともうひとつ、糟目犬頭神社から北西へ約2キロ、JR西岡崎駅北の大和町にある「桑子神社跡地」にも犬の頭にゆかりのものがあります(桑子は昭和41年まで存在した町名で、西牧内と合併して大和町に。桑子神社は昭和21年に近所の白鳥神社に合祀)。

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 石になってしまった犬の頭らしい。地元では犬頭石と呼んでいるそうです。
 これもまた別バージョンの話で、和尚さんの飼っていた白犬が村の蚕をみんな食べてしまい、その鼻の頭から出てきた絹糸を村人総出でどんどん繰っていくと、やがて糸が切れて犬が死に、石になってしまったとか…。
 いろいろ見て回りましたが、これらの犬と糸の話が結局のところ何を示唆しているのかは、いまひとつよくわからないのでした。
(まさ)

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コメント

ナオ

絹か綿か?
三河木綿が、江戸時代の木綿文化の始まりであって、それまでの庶民は、麻衣をまとっていたそうじゃないですか? 絹織物は、貴族やお金持ちの商人が着る超高級品でしたしね。三河台地でお蚕生産が始まったのは、挙母台地での桑栽培や養蚕と同じく、幕末からじゃないんですか? 豊田市郷土館あたりに行かないとわかりませんね。

まさ

今昔物語集に載っている話をベースにしたネタでして、そこには蚕が出てくるので木綿とは別の話です。
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MARUKA-DO

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東海地方を縦横無尽、
全国各地に神出鬼没の
取材・執筆・編集事務所。
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まさ…岐阜・揖斐川町出身
まり…愛知・尾張地方出身
2003~2019愛知県知立市在住
2019~岐阜県揖斐川町在住

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