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偉人伝NEO

 春夏秋冬叢書「そう58号」連動ネタ。
 根尾の明善翁取材では、情報を求めて本巣市役所根尾総合支庁舎に立ち寄りました。「揖斐に実家があり、知立に住んでいるライターとやらが、豊橋の会社が発行している雑誌に、浜松の人の記事を書くため、根尾まで調べに来た???」という訳のわからない素性と目的に職員の方も一瞬困惑されたのですが、たまたま来庁されていた地元の郷土史家を紹介してもらい、少し話を聞くことができました。
 そしてその先生から驚くべき情報が。なんとつい先日、淡墨桜のところにあるものとは別の明善翁頌徳碑が、根尾の奥地で「発見」されたというのです!…て、どうゆう事?
 聞けば、根尾中心部の樽見からさらに7kmほど奥地に入り込こんだ林道沿いで、村人がその碑を見つけたとか。以前から古老が存在を仄めかしていたものの正確な場所が長いことわからなかったらしい。
 せっかくの新情報なので、小雪が舞うなかその碑を探しに行ってみました。 地図はこちら→●□

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 樽見から国道418号を山県市美山地区方面へ2キロほど進んだところでで県道255号にスイッチし、根尾東谷川に沿って4キロほど行くと、目指す頌徳碑の最寄集落である松田に着きます。
 豊根村あたりに見えなくもない山村風景ですが、美濃西部と奥三河とでは雰囲気がかなり違います。どう違うのかというと説明が難しいのですが、奥三河の道はどこまで奥地に入り込んでも必ず次の場所に出られる「ネットワーク状」なのに対し、美濃西部の道はどん詰まりが多い「袋小路状」。なので美濃西部の山奥は奥三河よりもどことなしに閉塞感が強い感じ。また、奥三河は冬でも明るく青空のイメージがあるけれど、より冬が厳しい美濃西部は雲が厚くどんよりした日が多い印象。
 えー、あくまで個人の感想です。

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 松田からさらに1キロほど進むと、支流の初鹿谷に沿って伸びる林道が分岐します。

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 入口部分は舗装されていますが、ほどなくしてダートに。 こんな道をどこまで行かなきゃならないんだ?と一瞬不安がよぎります。

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 すると、500メートルばかり行ったところで廃墟が出現。廃集落に残る廃屋ではなく、おそらく林業従事者の作業小屋でしょう。

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 で、その建物の陰に隠れるようにして、目的の石碑が!うーむ、こんな場所でこんな状態じゃ、長い間見出されなくても仕方がない。
 石碑の表には俳句、そして裏には建立の経緯が書かれておりました。以下、その全文

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治水治山

悼金原明善翁之死
憶其偉業

永久に生く 翁の心や 山笑う
句佛


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金原明善翁は明治30年頃より県当局と相計り、根尾谷に林業の模型を作り、
この地を中心に県下の植樹奨励に力を■さる。
爾来40余年、林業思想県内に普及し、山林県として全国に覇を称するに至る。
葢(けだ)し翁の苦心の賜物に外ならず。
予、翁に師事すること多年、
昨秋その遺跡を追慕し根尾谷を訪ね、
偶々、翁と交わり最も深かりし金森吉次郎氏所有の山林を引き継ぎ、
これが経営に当たり誠に感慨に堪えざるものあり。
聊(いささか)感懐を録してこれを建つ。

昭和14年春 水野定治 神山鉄次郎 井上乙治郎
河野金泉謹書

(※読みやすいよう送り仮名や漢字を一部修正)

 明善記念館でもらった資料によると(●□とは別のもの)、連名の筆頭の水野定治は大垣の人で、初鹿谷一帯の山林の所有者。明治35年に岐阜県師範学校で明善の講演を聞いて感銘を受け、明治40年に安城農林学校の山崎延吉の紹介で明善に直接会い(なんと今度はわが碧海の偉人が!)“弟子”になったらしい。
 つまりこの碑は、明善の弟子が師匠を偲んで建てたもの。淡墨桜のところの大きな頌徳碑は業界団体で建立したオフィシャルなものですが、それに対してはこちらはプライベートなモニュメントなので、建立者の所有地であるこんな奥地にひっそりと建っているわけです。

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 あまりに話がシブすぎて岐阜の人も浜松の人も「ハァ?」ってな感じでピンときてなさそうですんで、オマケ情報を。樽見から初鹿谷に行く途上にある東板屋の山本商店さん(→●□)、豆腐がうまいので根尾土産にぜひ…。
(まさ)

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MARUKA-DO

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東海地方を縦横無尽、
全国各地に神出鬼没の
取材・執筆・編集事務所。
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まさ…岐阜・揖斐川町出身
まり…愛知・尾張地方出身
2003~2019愛知県知立市在住
2019~岐阜県揖斐川町在住

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