掻き分けて、陶彫

2014年09月25日
 前回の続き。常滑陶像を探訪する取材では、半島屈指の名刹として知られる天澤院にも名品があることを資料で知ったので、行ってみました。わたくし知多四国、知多西国、直伝弘法等の札所寺院は取材(&趣味)でよく行っているのですが、こちらはメジャーな霊場の札所にはなっておらず、たしか二回しか参詣したことがありません。

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 市街南部の丘の上にあり、見事な山門とゆったりした境内を持つ、雰囲気のいい寺です。資料によると、明治時代に富本梅月という名工が手掛けた像があるという…が、見当たらない。庫裏へ行き、御住職に伺ってみると、本堂前の築庭にあるとのこと。

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 ここ?すいません、ないっす!
 すると御住職、おもむろに鎌を持ってきて、生い茂った植え込みの一部を刈り取ってくれた。

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 すると、茂みの中から柿本人麻呂像が!シブい、シブすぎる!

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 そして観音像も!このほか、茂みの中から一対の鹿像も現れました。観音像はともかく、柿本人麻呂に鹿とはなんとも風流で、さすが古刹だ。なお、なぜ柿本人麻呂像があるのかは、よくわからないとのこと。
 このように陶彫はメジャーでないぶんだけ「発見」の楽しみもあったりするので、「やきもの散歩道」のルートに組み込むよりもパンフ等でほのめかすにとどめておき、観光客には自力で探してもらうというのも手かもしれません。
(まさ)
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知多雑 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
No title
陶彫に関しては、あまりに評価が低いというかほとんど一般に
認識されていないのが残念です。
石像やブロンズ像に比べて、圧倒的なその表現力・芸術性の高さは
陶製の特徴でしょうね。
明治初期に東京から内藤陽三や寺内信一を招き指導され陶器から
芸術作品として進歩した陶彫の世界は、資料が少なくまた詳細を
知る人も少なくなっています。
富本梅月の像はすばらしいですね。
どこにどんな像が有るかはあまり分かってないようなので、
足で探し回るしかないようです。
特に柴山静風の観音像は絶品です。
私が調べている「水上文吾(水玉)」も
なかなか資料が無く行きづまっています。
No title
おっしゃる通りで、探ってゆくと面白い話がいっぱい出てくるのに、地元でも今ひとつ認知されていないのは実に不思議です。
ちなみに僕が知多半島で一番好きなのは、来応寺(知多四国58番)の吉房嘉市翁像。

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