陶彫オンパレード

2014年09月24日
 前回のつながりで像といえば、ここに書く機を逸していたけれど先月、知多半島南部の月刊ローカル媒体で常滑の陶像をを取り上げました。陶像というのは字のとおり、陶製の像です。石製品産地の岡崎で石像が数多く作られたように(金坊や「のぎやん」等)、陶器産地の常滑では陶像が数多く作られました。そのなかで、職人や作家による型起こしでない一品モノは、陶による彫刻の意味で「陶彫」と呼ばれています。
 以前から取材(&趣味)で知多四国の寺を回っていて方々で遭遇するので、調べてみたところ、常滑はかつて日本屈指の陶像産地であり、多くの名工を輩出し、半島には作品も多く残されていることが判明。しかし、地元ですらいまひとつ顧みられていないというのが現状です。そして需要および職人の減少で、今ではほとんど作られる機会もないという。
 で、最近は常滑陶像をクローズアップした媒体も見当たらず、これはってんで企画した次第です。
 取材に出かけたのは7月中旬の酷暑のさなか。まずは常滑陶像の代表的作品、鯉江方寿像を見物。常滑西小の東側の丘にあります。

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 鯉江方寿は近代常滑焼の礎を築いた常滑の偉人。像は常滑陶器同業組合の要請で大正初期に平野六郎が手掛けたものです。像の高さは2メートル超、台座も含めて見事な一品。
 それにしても、周囲の草の繁りっぷりがすごい。「陶祖」を偲ぶべく整備されたはずのメモリアルな場所なのだけれど、普段は人が来ることもなく、手入れが行き届かないのでしょう…。常滑西小の児童に、授業の一環としてここを整備清掃してもらえばいいんではないかと。

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 続いて、町の中央にある神明社の狛犬。阿は片岡武正、吽は柴山清風の同級生コンビによる競作(?)で、昭和17年のもの。シブい、シブすぎる!

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 常滑市街の東外れにある知多四国第65番札所の相持院は、さながら陶像エクスポの様相。これはそのうちのひとつで、片岡静観が昭和38年に製作した辻喜代一像。いやー、実にシブい。
 片岡静観は戦前~戦後の常滑陶彫をリードした第一人者です。そもそも僕が陶彫に興味を覚えたのは、野間の瑞境寺(知多四国第56番)で、鐘つき堂の跡に安置された静観作の観音像を見たのがきっかけ。なお、モデルの辻サンは多額の寄進で境内整備などに尽力された功労者だそうです。
 こんな具合に挙げてゆけばキリがないけれど、シブすぎるせいか地元でもスルーされがち。「やきもの散歩道」のコースにも組み込まれていないのは実に惜しい。
 どうでもいいけど、真夏にこの取材を敢行したのは失敗だった。なぜなら、陶像の所在地がどこもヤブ蚊だらけで、手足がひどいことに…。陶像探訪はこれからのシーズンがよいでしょう。

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 この冊子はCATV加入者向けですが、常滑駅構内の観光案内所と常滑市役所ロビーで常置配布しています(先月号はもうないかも。なお、今月号は競艇ネタです)。
(まさ)
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知多雑 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
豊橋でも
常滑は遠いんですよね。
この企画、ティーズにも売り込みませんか?
No title
やらせてもらえるなら是非!ですが…。
ティーズの番組表って、どんなんですか?

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