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さらばミツカンの蔵の一部

 最近読んだ本で、沢木耕太郎の「キャパの十字架」(文芸春秋)が面白かった。ロバート・キャパがスペイン戦争で撮った有名な写真「崩れ落ちる兵士」のドキュメント。一枚の写真をあらゆる角度から検証して、「これは本当にキャパが銃弾に倒れる兵士を撮ったものなのか?」「でないとすればいつ、どこで、誰が、何を撮ったものか?」が解き明かされています。
 僕も昨年の「知多半島の昭和」(→●□●□)など10冊くらいの古写真集を作り、古い写真を片手に写っている人やモノや風景を現地で検証するという地道な作業をさんざんやってきたので、著者にたいへんシンパシーを覚えます(大作家に対しておこがましいが)。
 しかしいかんせん、僕の見てきたものはキャパのような歴史に残る写真ではなく、無名の人が撮った超ローカル写真ばかり。「撮影地は常滑の樽水の旧国道で、ここに写っている標柱は100m東に移設されており、この婆さんはどこどこの誰々」みたいなことを解明するのは面白いんだけれど、キャパや沢木耕太郎と違って近所の人の心にしかヒットしないのであった。

 それはさておき、この本のあとがきに「この二〇一三年は、一九一三年生まれのキャパにとって、生誕百年にあたるという」との記述があったのには驚いた。今年生誕百年といえば、新美南吉もそうではないか。キャパと南吉が同い年とは、なんか不思議…。

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 半田では昨年からガンガン宣伝をやってます。半田にとっては昭和61年の「武豊線開通100年」以来の節目イヤーか?盛り上がっているのかどうかいまいちよく分かりませんが、これからいろいろイベントや仕掛けがあることでしょう。
 ところが、おととい半田市街を通ったら、南吉と並ぶ二大観光の目玉というべき「蔵のある運河」に異変が!

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 ミツカン本社に隣接するいくつかの蔵や旧中埜銀行の建物が、取り壊しの真っ最中ではないか。噂には聞いていたけど、本当にやるとは思わなかった。耐震の関係らしいが、なにも南吉100年イヤーにやらなくても…。市も頭を抱えたことでしょう。
 いろいろな施策や観光系の事業を見て前から思っていたのだが、半田市には何かが欠けている。
(まさ)

(2013.05.26追記)
 今日の中日の地域版、酢の里の館長さんの連載コラムで、ミツカン本社一体の整備のことが書かれており、完成予想イラストに蔵が描かれていたので、旧に復するというか景観は再現されるようです。
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コメント

harubon

こんにちは
先日 半田市内を歩くハイキングに
参加した時に

この"光景"を 目に止まり
唖然と してしまいました

いくら"耐震性の関係"からと 言っても
潰す事は なかったのでは?

残念です



まさ

No title
ミツカンは文化事業に熱心なイメージがあるんですけどねえ。そのミツカンをもってしても保存費用が手に余ったか、あるいは会社の方針が変わったか…。
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MARUKA-DO

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東海地方を縦横無尽、
全国各地に神出鬼没の
取材・執筆・編集事務所。
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まさ…岐阜・揖斐川町出身
まり…愛知・尾張地方出身
2003~2019愛知県知立市在住
2019~岐阜県揖斐川町在住

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