知多市唯一のトンネル

2013年03月06日
 わたくしが制作に関わった歴遊舎刊「知多四国巡礼 決定版地図ガイド」(知多四国霊場会監修・1600円)の連動ネタ。

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 豊明の1番曹源寺から大高の87番長寿寺まで、98寺200kmに及ぶ知多四国の巡礼ルート「弘法道」。知多半島なので平坦かと思いきや、南部の方に行くとけっこう山越えルートがあって面白かったりします。●□とか●□とか。これ以外にも面白い山越え道が何か所かありますんで、興味のある人は本を買って地図を見てネ!
 まともな山なんぞありそうもない半島北部にも、一か所だけ山越えの弘法道があります。それは知多市八幡の80番栖光院の裏側。

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 八幡に山なんかなさそうに思いますが、栖光院の背後には小さな山がぽこんとあります。山というか、丘の端っこが朝倉の宅地開発を免れて残ったという感じ。
 上の写真だと巨大なクスノキばかり目立ってよくわかりませんが、地図で見るとわかりやすい。


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 寺の南西に描かれている等高線が山です(+ボタンで拡大してみてネ)。弘法道は、名鉄常滑線の踏切の手前から国道155号をそれ、100mほど山道を歩いて裏側から境内に入るというルート。かつて栖光院の南側一帯には道も家もまったくなく、軽い山越えが最短の道筋だったわけです。
 今は完全に廃道と化しており、登り口も民家に阻まれているので歩けません。しかし09年の春に取材した際、大師堂の脇にある階段を登れば弘法道の跡が見られると聞き、登ってみることに。

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 おお、怪しい雰囲気!知多市にもこんな場所が残っていたとは。
 写真の真ん中に石碑が建っているのが見えます。近づいて見てみると上部に「隧道」と大書され、その下には数十人の人の名前が刻まれている。建立は明治35年。
 隧道ってなんやねんと思いつつ、石碑の奥をひょいと覗いてみると、なんとそこには廃隧道が口を開けていた!

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 ただの洞穴っぽいけど、まごうことなき隧道です。短いとはいえ弘法道で唯一のトンネル、崩れてなければくぐってみたいぞ!
 住職の話によれば、これは明治末期に檀家たちが掘ったとのこと。隧道で稼げる距離はたった数十メートルほどなのに、少しでも便利がいいようにと檀家の力を結集して貫通させたらしい。実にマニアックな…いや、徳の高い行いである。
 この隧道は、伊勢湾台風で崩れるまで通学路としても使われたそうな。

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 でもって隧道の向こう側はこんな感じで道が続いており、丁石も残っています。
 この春、知多四国を回ろうと思っている方であまり急がない人は、ぜひチェックしてみてくださいませ。←前の文章をコピペ
(まさ)
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知多雑 | Comments(1) | Trackback(0)
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なかなか改訂版も好評です
一昨日、大智院さんに寄り、いろいろ話をうかがいましたが、お婿様の若僧さんに伺っても、J社の廉価本と並べて売っていても、圧倒的に弊社の本が売れてしまう…とのことで、すでに15冊ほど売れてしまいました。あの寺院周辺図はたいへん助かると、評判のようですよ。

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