だんじり男はカッコええ

2012年10月02日
 先日行った、岸和田のだんじり祭のことを。ボウズは危ないのでダンナの実家でお留守番。なので、揖斐線、東海道本線、東海道新幹線、地下鉄御堂筋線、南海電鉄を乗り換え、岸和田駅に到着したのは9時過ぎ。ホームページに「当日は大変混雑するため和泉大宮、蛸地蔵駅(岸和田駅の一駅前)の御利用をおすすめします」と書いてあったけど、朝なら大丈夫だろうと岸和田駅へ。人は多いが、人混みで歩けないほどではなかった。

 今年の岸和田だんじり祭りは9月15日と16日の2日間。15日は午前6時~7時半の曳き出し、9時半~11時半の曳行(えいこう)、午後1時~5時の曳行、7時~10時の灯入れ曳行というスケジュールで、地元の人の話では午前6時からの曳き出しと翌日9時からの宮入り(だんじりが岸城神社へ集結)が盛り上がるという。といっても、朝の曳き出しはもう終わっているし、宮入りの様子が見られる通りはすでに場所取りされ、地元の人でもなかなか見ることができないらしい。少し残念だったが、そりゃそりゃと掛け声が聞こえてくると、血が騒いだ。

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 岸和田駅前を通るだんじり。駅の出入り口に桟敷席が設けられていたが入れるわけがなく、見やすい場所はブルーシートで場所取りされ、立ち見客が前をふさぐ

 だんじりは曲がる時が一つの見せ場だ。車でも自転車でもカーブを曲がる時は速度を緩めるが、だんじりは違う。笛が鳴ると、まずは綱をピンと張って力をためる。その後、そりゃそりゃと掛け声をあげながらダッシュ。「おいこら、もっと走らんかい!」と威勢を付けるように大太鼓が鳴り響き、その勢いを保ったままカーブを曲がり、遠心力で吹っ飛ばされないよう懸命に綱にしがみつきながら、何とか態勢を整え、直進していく。スピードに乗りながら上手く曲がれた時には拍手喝采! いやほんと、見ているこちらも拍手したくなるのだ。
 このカーブを曲がる時の一連の流れを「やりまわし」といい、だんじりの花形「大工方(だいくがた)」は、だんじりの上で軽々と身をひるがえし、歌舞伎役者のように格好を付ける。NHKの朝ドラ「カーネーション」では、泰蔵兄ちゃんが大工方を演じてましたねぇ。
 この大工方をカメラで捉えようと近づくが、岸和田駅前の道路はロープが張られ、警察官が厳重にガード。ならば、岸和田駅前商店街で撮影しようと立ち止まると、「店の前で立たない!」と怒鳴られた。ひぇ~! 
 
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 慌てて撮った一枚。岸和田駅方面へ向かうだんじり。

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 岸和田駅前商店街をだんじりが通過する。大工方の頭がアーケードに付きそう。

 現地に行って分かったことは、だんじりは非常に地元意識の強い祭りだということだ。22町のだんじりが町中を曳行しているので、町を歩いていればどこかでだんじりを見ることはできる。だが、先ほどの「やりまわし」を披露する見せ場には容易に近付けない。でも、法被や揃いのシャツを着ている地元の人もしくは祭礼関係者は顔パスで、だんじりが曳行する後を堂々と歩いていた。
 その日、私はお昼に取材でお世話になる方と合流することになっていたが、待ち合わせ場所のだんじり会館に行くまでにどれだけ迂回したか。だんじりが曳行する狭い道は通行止めで通れないのだ。地元の人ならとっさの判断で逃げ切ることができるだろうが、素人の見物人はそうはいかない。危ないとわかっていながらも、体が前へ出てしまうかもしれない。パンフレットにも、“だんじり見物の心得”が書いてあった。
 だんじりを熟知している方と合流してからは、だんじりに比較的近い場所で撮影することができた。それがこちらの写真。
 
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 岸和田駅から塩見橋方面へ向かうだんじり。
 
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 だんじりの上で華麗に舞う大工方。バランス感覚が絶妙!

 大工方、カッコええ~!! 聞けば、大工方はだんじりを熟知した30代、40代の男性が多いという。でも、皆一様に引き締まっており、オシリなんてキュッと上がっている。ギャラリーの女性陣もその姿に釘づけ。祭りに狂っていた学生時代、結婚するなら祭り男がええわと夢見ていたことを思い出した。
 大工方だけでなく、だんじりを曳く人たちもカッコいい。100人、人数の多いところでは200人くらいの集団が一斉にダッシュ。子どもたちから順に綱を持ち、だんじりに近い場所は腕力のある青年たちが支え、だんじりの後ろには小さな子どもの手を引きながらママさんたちが続く。60代、70代のおっちゃんも途中休憩しながら走っていた。私も一緒に走りたかった!

 ヘアスタイルも気合が入っていた。女の子たちはほぼ全員といっていいくらい編み込みヘア。花柄模様になっていたり、リボンが巻き込んであったり、凝りに凝っている。これ、美容院でやってもらうのかなぁ。それとも、おかあさん方がせっせと編み込んでいるんだろうか。
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 だんじり会館で得た情報によると、だんじりの重さは約4トン。そこに太鼓や笛の鳴り物担当、大工方(2人体制のよう)など、20人ほどの大人の男性が乗るので総重量は5トン近くになるという。こんなのが体当たりしてきたら頑丈な家でも壊れるはず。現に、「やりまわし」の難所と呼ばれる交差点では角の商店に突っ込んでた。ベランダも壊されてたなぁ。

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 交差点の角にある旧南大阪信用銀行の屋上から撮影。やりまわしの難所「小門・貝源」をだんじりが駆け抜ける。通りを埋め尽くす人の波にも圧倒される。

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 上から見ると、こんな感じ。

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 曲がりきれず、ベランダに突撃。あらら~。

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 あの三姉妹もいらしてた。コシノ三姉妹の実家は岸和田駅前商店街内にあって、今も看板は残っているみたい。後で知ったんだけど、鶴瓶も来てたんだってねぇ~。鶴瓶、見たかったな。

 夜は提灯を付けた「灯入れ曳行」の予定だったけど、午後の曳行が終わったとたん、どしゃ降りで中止。だんじりの祭礼日は雨がよく降るらしく、足元が濡れないようゲタを履いたことから別名「ゲタ祭り」とも呼ばれているそう。灯入れ曳行は子どもたちが主役だから、残念だったろうな。
 私はといえば、朝からずっとだんじりを見続けていたから疲労困憊。夜も見ていたら帰れなかったかも。岸和田名物の「かしみん焼き」と「氷くるみ」も食べたし、泉州なすの漬物も買ったし、大満足。今度は前日から泊まって、早朝から見たいものです。
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西日本 | Comments(0) | Trackback(0)
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