アウトオブ絶景本0007

2010年09月05日
 このあいだ直木賞を受賞した中島京子の小説「均ちゃんの失踪」を読んでいたら、舞台のひとつとして浜松が出てきたので驚いた。

「だーい好き、浜松祭り。ここの砂丘に人がいーっぱいに集まって、空中、きれいな凧がびゅんびゅん上がっちゃって、最高!すーっごく楽しい!」

 なんて、観光コンベンションビューローや青年会議所の連中が泣いて喜びそうなセリフが出てくるので、郷土愛の強い浜松市民の皆様は必読です。谷島屋書店の店員さんはすぐにPOPをつくるべし。遠州のフリークのわたくしとしては、凧揚げはいいけど夜の山車の(以下自粛)。
 この小説にアクトタワーに昇るくだりがあって、遠州の美しい風景が「いいことなかったなあ、この街」というセリフとともに、ちょこっとだけ描写されています。知ってる風景が小説に出てくると感情移入もしやすくて、上のセリフもなんだかよりリアルに沁みてくる。別にいいことがなかったわけではないが。

 で、話を強引に拙著「鉄道でゆく東海絶景の旅」(風媒社/1575円/詳細→●□)へ持ってくわけですが、うちでもアクトも載せております。静岡県で一番高いビルなので、ここからの眺望は文句なしに絶景でしょう。
 アクトの展望回廊は真北と真南を向いており、 使った写真は「北側には街があり、その奥には美しい山並みが連なる」と中島京子が描写した北側の風景。では南側はというと、こんな風景。

100905-1.jpg

 このダラーっとした感じ!もうちょい東に振って天竜川河口方面はこんな風景。

100905-2.jpg

 ダラーっとしてます。しかし一日中このように逆光状態で、僕みたいに技術のない人が南側の写真を撮るのはつらい。
 アクトシティは僕が大学5年生だった平成6年にオープンしており、ビル内の郵便局は開業初日に行ったりしています(そんなことをやってるから留年する)。建設工事の頃、静岡市出身の友人が「アクトは遠州の“やらまいか精神”の象徴だ。“やめまいか精神”の駿河人にはこんなものは建てられない。また浜松に水をあけられた」などと言っていたことが思い出されます。
 どうでもいいけど、去年の頭ぐらいから浜松へ行く機会が急激に減り、徐々に浜松と縁遠くなってきた感があります。たまーに行っても、なにかよそよそしさを感じなくもない。友達以上恋人未満だった女の子と離れていくような。
(まさ)

--------------------------------------
zekkei.jpg ←クリックで拡大します
鉄道でゆく東海絶景の旅
著者 内藤昌康
定価 1575円
発行 風媒社

100316-1.jpg ←クリックで拡大します
2010年版地図ガイド 知多四国巡礼
監修 知多四国霊場会(内藤は執筆・撮影・地図ディレクションを担当)
定価 1500円
発行 歴遊舎
スポンサーサイト
遠州雑 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
No title
う~ん、なんか中島京子に影響されてるような…

それはともかく、浜松まつりの夜の山車の部の話が読みたい。

ボク、新居町の手筒花火も火薬詰めから点火歩行までやり、浜松まつりでは山車を担いで駅前通りを進軍ラッパとともに練り歩いた他地域参入なんちゃって氏子です。

でもね、以前も同じこと書いたけど、松菱もそうだったけど、悲惨なイトーヨーカドー閉店、丸井や西武の撤退なんか見てると、なんか浜松駅前周辺の開発って、あまり上手ではない。もっと突っ込んだこと書きたいけど、反社会的勢力の話になると炎上する可能性もあるから黙ってますけど、遠州鉄道がらみも怖いですよね。

何が言いたいのか…30年前の浜松の輝きを知っているわが身からすると、ほとんど息の根を止められたかのような悲しさを覚える。
No title
なんで三河人なのに遠州の祭りに参加してるんですか。ウチの嫁は、小坂井の祭りで手筒揚げてましたが…。
浜松祭りの夜の部は遠州のヤンキー気質全開で、参加してナンボ、決して「見る祭り」ではないでしょう。「あれにはちょっとついていけない」という浜松っ子の友達もいます。

確かに浜松は、歴史的に都市計画のセンスがいまひとつな感があります。古くは遠鉄のスイッチバック線とか、最近では駅前大学一帯の無味乾燥な再開発とか。

ところで、炎上するほど読者いないので大丈夫っす。

管理者のみに表示