名作モンキー

2017年04月11日
 その旧福岡町下野には「下野庚申堂」という有名物件があり、そちらもついでに見物に行ってみました。

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 案内板によると創建は鎌倉時代、堂内に祀られる秘仏の青面金剛は行基の作。鳥居の横には新愛知新聞社制定の「岐阜県十名所」に選出されたことを記念する昭和二年製の標柱が立っています。新愛知は中日の前身で、岐阜県十名所はたしか読者投票で決められたもの。愛知県版もあり、他所でも同様の標柱を見た覚えがあります。
 有名物件豊富な岐阜県下でベストテンにランクイン(組織票説も…)するほど昔は参拝客がとても多かった、という話をかつて地元の人に聞いた覚えがありますが、今は静かなものです。北恵那鉄道でやって来た参拝客は、谷底にある美濃下野駅から河岸段丘上のここまでゾロゾロ歩いてきたのでしょうか。
 で、本堂の前にはこのような名品が。

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 セメント像の三猿だ!製作者銘および建造年は見当たらず。雰囲気からすると十名所選定の頃に造られたように思いますが。

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 気に入ったので顔のアップも。体毛の作り込みの細さに職人技がうかがえます。

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 でもって三猿の反対側には眼光鋭い鶏も(詳しくは知らないが青面金剛には猿と鶏が付き物らしい)。脇の子はエサをついばんでいます。猿ともどもリアルな造形および情景描写なのは、写実主義の作者だったからでしょうか。
(まさ)
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カンバンの手帖ブログ版0347

2017年04月10日
 先月半ば、とある取材で中津川の福岡地区に行きまして、取材後の空き時間に北恵那鉄道(中津町~下付知・昭和53年廃止)の美濃下野駅跡をチェックしてみました。

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 駅前通り。この橋の向こうの右側に駅があったようです。いっぽう左側には、このようなブツを発見。

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 北恵那鉄道株式会社が設置したカンバンだ!社名は廃止翌年に「北恵那交通」に変更しているので、おそらく廃止直後のものと思われます。

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 で、何が危険かというと、カンバンの向こうに付知川支流の柏原川に架かる鉄橋の残骸があるのでした。
 まさ)
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THE 整列

2017年04月07日
 春夏秋冬叢書「そう」54号連動ネタ。
 三河遠州の産物と他地域の産物の意外な結びつきを探る自主企画「三遠南信産××育」、今号は幡豆蒲郡あたりで生産されている麻綱が、多治見の高田で生産されている酒徳利・焼酎徳利の「飾りの紐」として使われているという話題を発掘して記事にしました。

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 コレです。主に土産用の酒徳利・焼酎徳利は全国シェアのほとんどを高田焼が占めており、飾りでくっついている手提げ紐の主要供給地が実は幡蒲(のあるメーカー)である、と。
 今までさんざん誰からも顧みられないようなものに目を付けてきた私ですが、これはもう究極レベル?取材させてもらった窯元の成宝園さんも「知らなかった…ていうか、どこ産かなんて考えたこともなかった」と言っておられた。

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 こちらの窯元は昭和11年の創業。今は型から起こして成形していますがかつてはロクロで成形しており、創業者の成瀬教造氏は「ロクロびきの最後の名人」と呼ばれたほどの人物だったとか。教造翁は、最盛期には一升徳利を1日300~350本も作っていたというから驚異的です。で、昭和58年に「多治見市人間文化財第1号」に認定されたとのこと。すごいい名前の制度だ。

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それにしても、天日の下にズラっと焼成前の徳利が並ぶ光景は美しい。

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 うーむ、天日干しでなくても並んでいるだけで美しい。こちらではオーソドックスな徳利だけなく、醤油差しや変わった形のものまで、自在に容器を作っているそうです。
(まさ)

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可児エ・ウェスト

2016年12月29日
 2週間ほど前、およそ3年ぶりに可児市方面へ行ったついでに可児駅に立ち寄ってみたら、何やら駅で工事が行われており唖然。

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 おお、ここの駅舎もJR東海お得意のどうでもいい橋上駅に建て替えか…。

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 と思ったら早とちりで、なんと古い駅舎はそのままで東西自由通路を作るらしい!JR東海の意向ではなく市の独自事業と思うが(違ったらスイマセン)、こういう形で駅舎が存続するのはJR東海の駅では初めてではないだろうか(あったらスイマセン)。供用開始は平成29年度末予定とのこと。

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 大正7年築の地味な駅舎で微妙にパッとしない感もありますが、とりあえず生き永らえたことを喜びたい。

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 ついでに可児市の中心地区である広見の市街地も初めて歩いてみました。昔ながらの商店が連なってはいるけれど比較的と小規模で、近隣の御嵩、八百津、川辺などと似たり寄ったりな感じ。可児というと、昭和57年に市制施行したころ名古屋のベッドタウンとして県内一の人口急増を誇ったことを思い出しますが、玄関駅や中心市街地は可児郡可児町時代の風情で好もしく思えます。
(まさ)

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情緒ユニオン

2016年12月14日
 もう一発、東濃西部ネタ。
 陶と土岐市に行った日には、多治見の市之倉にもおりました。市之倉といえばさかづき美術館と幸兵衛窯(人間国宝加藤卓男の生家)で知られていますが、今回はそれら有名施設には目もくれず、こちらの物件を仕事の合間にチェック。

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 市之倉陶磁器会館です。「鄙には稀な」と形容したくなるモダンな現代建築。丹下健三とか有名な建築家の影響を受けてそうなデザインですが(あるいは本当に有名建築家の作品だったりして?)、誰か解説してくれないだろうか。
 それにしても、陶磁器産地なのに外壁にタイルを使わないとは!

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 と思ったら、玄関のドアの押し手部分が織部(?)でした。 
 考えてみると、昭和に建てられた同業組合系の建造物にはなかなか味わい深いものが多いように思います。多治見だと他にはこんな施設が。

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 徳利産地の高田にある「旧高田陶磁器工業組合」は、外壁に複数の種類のタイルをまとい、ショーウィンドウも備えた好物件。現在はギャラリー・喫茶・駄菓子屋が入り、たかた・おなだオリベストリート(→●□)の散策拠点として活用されています。

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 多治見市北部の丘陵地を切り開いた旭ヶ丘地区にある「多治見美濃焼卸センター協同組合」。昭和50年の築で、いかにも卸団地にありそうな風情の建物にさほど妙味はありませんが、外壁はにシブい風合いのタイルがびっしり。そして、エントランスロビーにはこんな名品が。

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 人間国宝加藤卓男作の陶壁です。タイトルは「陶燿の譜」。ちなみに我が地元の知立市役所にも加藤卓男の陶壁があります(→●□)。
 西濃とは違ってイケイケ気質の多治見なら、こういった地味ネタをピックアップする地域おこし事業をやってくれそうであります。
(まさ)
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